一昨年来、新型コロナウィルスのニュースが毎日報道され、その収束の兆しも見えない中で、五輪・パラリンピック開催も翻弄された状況に置かれています。
社会・経済面では特にサービス業が大変な苦境に立たされており、国民も我慢のピークに達する状況が続いています。この危機で最も痛感したのは、ソーシャルディスタンスにより人々のつながりが著しく制限され、友人や家族あるいは組織の仲間と交流や懇親的な時間を失ったことです。これによって多くの人たちが孤独に追いやられ、あるいは経済的な苦境に立たされています。
ロータリークラブにとっても例外ではありません。ロータリーは何と言っても親睦から始まり、和気あいあい、楽しくなければロータリーではない、といわれるほど会員相互の交流が原点です。緊急事態宣言下では例会や奉仕活動の中止を余儀なくされてきましたが、ハイブリッド例会や小規模でのミーティングなど新しい流れも出てきています。ワクチンが浸透するまで、知恵を出しながらこの新しい風を切らさず、会員相互が意識的に交流を深め、希望の時代に向けて健康的で明るく楽しいロータリー、奉仕できるロータリーを目指していきたいと思います。
さて、今年度のRI国際ロータリー会長はシェカール・メータ氏です。
テーマは「SERVE TO CHANGE LIVES」(奉仕しよう みんなの人生を豊かにするために)です。メータ会長は「超我の奉仕」という標語に大きな感銘を受け、「誰かのために生きてこそ、人生には価値がある」というアインシュタインの言葉を引用し「奉仕は誰かの人生だけでなく、自分の人生も豊かにする」ということを力説されていました。
特に、会員増強については「Each One , Bring One(一人が一人を)」、即ち、ロータリアン一人ひとりがたった一人の会員増強に向けた努力をお願いしたいとの事でした。
【国際ロータリーの強調事項】
1.ポリオ根絶活動の推進
2.世界のロータリー会員数を120万人から130万人に
3.「ロータリー奉仕デー」の実施
4.地域にインパクトをもたらし、人々の人生を豊かにするプロジェクト
RIの方針を受け第2750地区の三浦眞一ガバナー(八王子西RC)が提唱するテーマは、「奉仕の心でつながろう 地域と世界と」です。
各クラブが戦略計画委員会を設置し、次の戦略的優先事項について中長期のビジョンを策定して欲しいとのことでした。
【戦略的優先事項】
1.より大きなインパクトをもたらす
2.参加者の基盤を広げる
3.参加者の積極的なかかわりを促す
4.適応力を高める
また、【地区強調事項】として12項目が挙げられています。
1.複数クラブ合同で一般市民が参加する「ロータリー奉仕デー」の実施
2.2024年6月末までに、地区会員数5000名を目標とする
3.「クラブ戦略計画」の立案と推進
4.各クラブに於ける「クラブ戦略計画委員会」の設置
5.会員基盤の強化と退会防止
6.女性会員と若い世代会員の増強
7.新会員セミナー、オリエンテーションの実施
8.ロータリーの公共イメージと認知度の向上
9.ロータリー財団への支援と補助金の活用
10.米山記念奨学会への支援
11.My Rotaryへの登録と活用
12.東京オリンピック・パラリンピック支援
【東京築地ロータリークラブ方針と計画】
テーマ:『時代を見つめ 新しい風を吹かせよう』
東京築地ロータリークラブは、「歴史と伝統ある築地ロータリー」と云われる様に今年で創立52年目を迎えました。銀座・日本橋グループ11クラブの中で三番目に設立された言葉通り歴史と伝統に裏付けられたクラブです。クラブの魅力を構成するのは申す迄もなく会員一人ひとりの多様な経歴と品格ある人間性に依るものです。そして会員歴が長ければ長いほど魅力度の感性が高まっていきます。クラブが持続的に発展するためには、例会の魅力度を高め、親睦活動を積極的にすすめ、新しい仲間を増やし、地域や広く社会に喜ばれる活動に積極的に取り組むことが最も効果的だと思います。微力ではありますが皆様のご協力を得ながらこの一年務めたいと思いますのでよろしくお願い致します。
また、全ての活動について新型コロナの感染予防対策を前提として取り組んで参ります。
【東京築地ロータリークラブの重点目標】
1.戦略計画委員会の開催と優先事項の目標実現
・特に、会員増強(中期目標80名、今年度目標72名、うち女性2名、若手2名)
2.デジタル時代にも適応可能な例会運営とWebミーティングなどの実施
3.親睦活動の再開と会員の交流の場づくり
4.奉仕活動の再開と新たなニーズ探索
5.社会、経済、文化など多岐にわたる卓話の充実とイニシエーションスピーチの実施
6.他クラブとのロータリーデーの参加
7.ロータリー財団と米山奨学生への寄付目標の達成
8.クラブ奉仕活動を支える寄付の協力要請
以上ですが、いずれの目標の達成も容易な事ではありませんが、各委員長のリーダーシップのもと目標達成に向けて積極的な行動とコミュニケーションを宜しくお願い致します。
2021年7月
東京築地ロータリークラブ会長
加藤 直二
■所属地区及び分区
国際ロータリー第2750地区銀座・日本橋グループ
■創立
1969年4月28日(承認/1969年5月5日)
■スポンサークラブ
東京銀座ロータリークラブ
■事務所
TEL.03-3541-2472 FAX.03-3541-2471
e-mail.rc-tsuki@orion.ocn.ne.jp
築地地区は、江戸時代の明暦3(1657)年の大火により江戸のほとんどが消失したとき、幕府が火災後の緊急措置を兼ね都市計画の一環として、焼けた土を浅瀬に埋め立てて造成した所です。「築地」という名はそれに由来しています。
バナーの錦絵は、1870年頃、明治維新直後の築地の明石橋付近です。絵の右側に見える洋館は精養軒(現在の上野精養軒の前身)というホテル兼レストランで、左側の建物は倉庫です。
築地地区は、明治維新後「築地居留地」と称して外国人の居留が許され、西洋文化の上陸地点でした。居留外国人の中でも宣教師が多かったために、立教大学や青山学院大学などのキリスト教会により創設された学校の前身、および、聖路加病院などが設立されました。
この絵と、約150年を経過した今日の築地とを比較すると、その変化の激しさに目を見張るものがあります。